長野の地酒なら信州安曇野にある酒蔵大雪渓酒造

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日本酒あれこれ

大雪渓ができるまで

2021年03月04日

大雪渓の製造工程を紹介します。

 

1.精米

日本酒の主な原料である、米を精米することから酒造りは始まります。

当蔵では国内でも指折りの高機能精米所を有し、玄米のまま入荷された酒米を1回に二昼夜ほどかけて、ゆっくりと丁寧に磨き上げます。

時間をかけて精米されることにより割れのない均一な磨きが施され、米のばらつきが無いため、洗米や浸漬工程での吸水にムラが無くなり、蒸し上りも粒によって差が生まれにくくなります。

また、玄米から原料米を自社管理することにより、精米前後の正確な保管状態を知ることが出来るので、お米の性質が分かったうえで酒造りに臨めます。

繊細な精米と酒米の管理は酒造りにとってとても重要な項目の一つで、安定した酒質を提供し続けるための大きな要素となっております。

 

2.洗米⇒浸漬(しんせき)

精米した米を洗い、糠(ぬか)を落とす作業です。糠には酒造りには雑味となる成分が多く含まれるため、素早く丁寧に洗うことは良い酒造りには欠かせません。

洗米の後、米の蒸し上がりを想定して米を水に浸す「浸漬(しんせき)」を行い、適量の水分を含ませます。こちらもわずかな浸漬時間差で米の蒸し上がりに差が生まれてくるため、秒単位で時間を計りながら行われるとても繊細な工程です。

 

3.蒸米⇒放冷

浸漬により水分を含ませた酒米を蒸していきます。甑(こしき)と呼ばれる大きな蒸篭によって蒸かします。

蒸かした米は放冷機と呼ばれる大きなコンベアを通り、麹造り、酒母造り、掛米(もろみ)用と、それぞれに応じた温度に冷まし、各工程の場所へ運ばれていきます(放冷)。

 

4.麹(こうじ)造り

放冷の工程中、麹用の米には種麹(たねこうじ)と呼ばれる麹菌が振られ、麹室(こうじむろ)に運ばれます。
麹室では製麹機と呼ばれる大きな箱の中で、手で混ぜながら米の中で麹菌を繁殖させます。

酒造りはどの工程も重要ですが、昔から「麹造り」が最も大切な工程とされているため、手間暇をかけて行われています。

 

5.酒母造り

酒母とは酒蔵では“もと”とも呼ばれ、アルコールを生み出す酵母を大量に増殖させた正に日本酒のもとになる液体です。

小さなタンクに麹と水を混ぜ合わせ、そこに培養した酵母と乳酸菌、さらに蒸米を加え、酵母が増えやすいよう温度管理や攪拌をしながら増殖を促します。
近年当蔵でも行われるようになった生もと造りは、乳酸の添加はせず、米や米麹をすり潰して液状にし、乳酸菌が発生しやすい環境を作り、空気中の乳酸菌を取り入れ増やしていくという手法です。乳酸菌を一から培養するのには時間がかかり、乳酸菌を添加する速醸もと(そくじょうもと)の場合、酒母は約2週間で出来上がるのに対して、生もとは約1カ月かかります。

 

6.醪(もろみ)・仕込み

大きな醸造タンクでこれまでの工程で造られた酒母に、麹、蒸米、水を加えて発酵させます(仕込み)。この発酵させている状態を「もろみ」と呼びます。

一般に仕込みは【三段仕込み】と呼ばれる4日間の工程で行われます。

1日目:初添(はつぞえ)、2日目:踊り、3日目:仲添(なかぞえ)、4日目:留添(とめぞえ)という流れです。

原料の全てを一度に合わせてしまうと酵母に負担がかかり、良い酒はできません。三回に分けて原料の量を増やし、環境の変化に対応させながらゆっくりと発酵をさせ、もろみを仕込んでいくことが大切です。

発酵には約3週間から1カ月を要します。

 

7.上槽(じょうそう)

発酵期間が終わりに差し掛かり理想の酒質になると、もろみを搾って日本酒と酒粕に分ける「上槽(じょうそう)」が行われます。

上槽には【薮田式圧搾機】と呼ばれる布製の袋を被せた何枚もの板が並べられた機械を使われます。この一枚一枚の板に酒が通され、外側からの物理的な圧力と空気による袋の内側からの圧力により搾られ、白濁した醪の状態から少し黄味がかった透明の酒が抽出されます。酒が搾られたあと醪中の溶けた米が圧縮された状態で板に固形物の状態で張り付いて残ります。これが酒粕です。

 

8.濾過(ろか)・火入れ⇒貯蔵

しぼった直後の酒は、細かくなった米など微小な固形物が残っており、色も少し黄色味がかっている状態です。それらを除去したり、より透明で綺麗な状態にするためにお酒は濾過(ろか)されます。その後、加熱処理により酵母の働きを止め、また殺菌を行うことで日本酒の腐敗を防ぎます。この加熱処理をすることを火入れと呼びます。

火入れ後のお酒は一度タンク貯蔵され、熟成をさせて瓶詰後の出荷を待ちますが、近年は温度管理のできるサーマルタンクも充実し、火入れを行わずに生酒のまま貯蔵され、しぼりたてのフレッシュ感を残したまま熟成させるお酒も増えています。

 

9.瓶詰め

貯蔵された酒を加水し、アルコール度数を調整したのち、瓶やパックに詰め、ラベルなどが貼られ商品となります。

瓶詰めの直前にも火入れが行われることが多いのですが、生酒や生詰め酒などはこの工程は行われません。また原酒として発売されるお酒は加水せず、アルコール度数の高いまま飲みごたえある商品となります。

 

 

 

以上、簡単ではありますが大雪渓の酒造りを紹介させていただきました。

米と麹、酵母、水など極めてシンプルな原料の中で微生物を操り、醸し出す各酒蔵の表現は、まさに芸術の域だと日本酒造りには感じさせられます。

当蔵のお酒造りの工程からもその日本酒造りの繊細さを感じ取っていただけますと幸いです。